最近よく耳にする「酵素」ってなんだろう??
みなさん、こんにちは。
ファスティングマイスター学院 静岡西草深支部 エキスパートファスティングマイスターの稲葉です。
今回は「酵素」についてお話をさせていただきます。
最近、良く耳にする「酵素」は、ドリンクタイプ、錠剤、粉末、ゼリーなど、「健康食品」として多くの商品が出回っています。
では、この「身体に良い」とされる「酵素」とはいったい何なのでしょう?
「酵素」と聞くと、洗剤を連想される方も多いのではないかと思います。30年ほど前までは、洗剤は石鹸のようなアルカ リで中和して汚れを落とすものが主流でした。しかし、ある洗剤メーカーが酵素入りの洗剤を作ったところ、少量で汚れが良く落ちたため、それ以来、洗剤には 「酵素」を含ませるようになりました。このブログをお読みの皆さんの中にも、昔、大きな箱に入った洗剤をご記憶の方もいらっしゃるのではないかと思いま す。
しかし、「酵素」の特性は汚れを落とすことだけではありません。「酵素」は私たちの「生命」に係わる不思議で神秘的なパワーを秘めているのです。
「酵素」とは「私達人間の寿命を本質的に左右する唯一かつ最重要とも言える栄養素」なのです。
皆さんも「たんぱく質・脂質・糖質(炭水化物)・ビタミン・ミネラル」と言った5大栄養素はご存じだと思います。これらの栄養素は私たちが生きて行く上で必要なものですが、「酵素」はこれらの栄養素が身体の中で働くための「代謝」を担ってます。動くこと、寝ること、話すこと、聞くこと、食べること、食べた物を消化することや、こうして私が文章を考えて文字をパソコンに打つことも「酵素」無くしては出来ないのです。そして、更に付け加えておくと、脂肪を分解する酵素は「リパーゼ」と言うように、1つの酵素は1つの働きしかしないのです。
別の言い方をすると、5大栄養素は家を建てるための「材料」、酵素は家を建てるための「職人さん」のような存在です。どんなに質の良い「材料」が揃ったと しても、「職人さん」がいなければ家は建たないと言うこと、「職人さん」は「大工職人」「配管職人」「左官職人」「内装職人」「電気工事職人」など、それ ぞれの専門分野がある。と言うことです。このようなことからも、「酵素」は私たちが「生きるための活動のもと」になることや、何か1つが欠けても「代わりを務めるものが無い」「機能しない」ことはご想像いただけると思います。
また、今からわずか30年前の1985年にエドワード・ハウエル博士は「酵素栄養学」の中で「酵素」は私たちが生まれた時に「体内での生産量が決められている(潜在酵素)」ことや、加齢とともに減少すること、そして、体内の「酵素」は大量に消耗された時に病気になり、体内の「酵素」が尽きたとき、私たちの寿命は終りを迎えると発表し、この学問は今も日々進歩しています。
このハウエル博士の「酵素栄養学」の中では、私たちが生まれた時に身体の中での生産量の決められている酵素は「潜在酵素」と言われ、大きく「消化酵素」と「代謝酵素」の二つに分けられ、この他にも生の食べ物の中に含まれ、外部から取り入れる「酵素」に「食物酵素」がある、と言われています。
「消化酵素」は言葉の通り食べ物の「消化」に使われる「酵素」のことを言い、「消化」に使われる以外の「酵素」のことを「代謝酵素」と 言います。「代謝酵素」は動脈内だけでも98種類の異なった「酵素」が発見され、心臓・脳・肺・腎臓など私たちの身体の中の様々なところで別々の働きをす ると言われています。これらの臓器にはそれぞれ数千の「酵素」が存在するらしいのですが、実際にどのくらいの数の「酵素」が存在しているのかは全てが解明 されていません。しかし、私たちの身体の中に数多くの「酵素」が存在することや、それぞれの「酵素」には決まった役割分担があることなどからは、私たちが 健康に過ごせるかどうかが、「酵素」の働きにかかっていることはお分かりいただけるでしょうか?
日本人には、醤油、味噌、納豆、漬物など、微生物の働きを利用して発酵させることで、もとの原料より栄養価が高くなったり、香りや味が豊かになったり、保 存性が高まったりする食品として「発酵食品」を摂る「食性」がありました。しかし、戦後の「食」の欧米化や生活スタイルの変化は、本来の日本人の「食性」 に合った「食」を変え、乳製品や肉などの「動物性たんぱく質」や加工食品・ファストフードなどを日常的に口にするという事態を招きました。
私たちの体は消化機能を優先させるように出来ています。消化が忙しくなると「代謝」に使われる酵素が減少するのです。元来の日本人の「食性」とは異なる「欧米食」は消化に大量の「酵素」を必要とします。消化が優先され、消化に大量の「酵素」が消費されると、代謝機能が低下して体調を崩しやすくなるのです。つまり、私たちが健康に生きられるかそうでないかは、体内に存在する「体内酵素(潜在酵素)」が十分に作られ、体内でバランス良く円滑に使われていることがカギになるのです。だからこそ「体内酵素(潜在酵素)」の消費を抑えるような「食性」や、ストレスや睡眠不足と言った「外的要因」の改善が必要であると同時に、外部から取り入れる「食物酵素」が重要になって来るのです。
実は「酵素」は私達人間の身体の中だけに存在するものではありません。
動物も植物も「命のあるもの」には必ず「酵素」が存在しています。
ですから、私たちは日々口にしている「食べもの」から「酵素」をいただいているのです。
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参考資料:スーパー酵素医療(鶴見隆史著)